論文の書き方(卒論編)

 標準的な構成は表紙(タイトルと氏名)、要旨、目次、序論(目的、原理)、 実験、解析、結果、考察、結論、謝辞、参考文献である。全体を通して重要なのは自 分が何を目標として研究しどの様な成果が得られたかである。卒論の場合には上手く 行かなかったことにも価値があるので上手く行かなくても堂々とのべ、その理由を指 摘すればよい。かっこをつけて全てが上手くいったふりをするのは禁物である。

  1. 要旨

    自分が何を目的として、何を行い、どの様な結果が得られて、何を考え、どの様な結 論にいたったかを簡潔(一枚以内)に述べる。得られた定量的な数値などがあると分 かりやすい。

  2. 序論

    本来は研究の背景を書く。すなわち現状はどうでありその中でどういう問題が存在し 、自分はどこに注目して研究を行ったか、そしてその研究の意義は何なのかを参考文 献をふんだんに取り入れて説明する。序論が薄弱だと意味のない研究を長々とやった ことになり論文としての価値が無くなる。卒論の場合には自分が勉強したことを書い ても良いがなるべく論文の実験、結果、考察、結論に関係したことに絞って書く。

  3. 実験

    実験は卒論では最も重要である。特に実験条件は詳細に示すこと。信頼性のない実験 は解析や考察をしても意味がないので自分の測定結果がどの程度信頼性があるのかを 明らかにすること。もし必要なら装置の原理を簡単に述べ測定限界を示すことが望ま しい。実験で苦労した点や工夫した点が有れば記述しておくこと。また卒論では学年 間の実験の継続性が重要であるので後輩が見て実験方法が分かるように詳しく書いて おくこと。

  4. 解析

    測定からそのまま物理量が得られる場合はほとんどない。どの様な原理を利用してど の様な式からどの様な方法で物理量を求めたかを記述する。

  5. 結果

    試料が多いときには試料の作成条件を表にするなどして見やすくまとめる。OHPの時 と同様、グラフや表は見やすくまとめる。特にグラフをコンピュータに書かせた場合 には帰って見づらい場合があるので注意すること。またグラフは羅列でなく論点がは っきりするように見やすく並べる。論点がはっきりするように論文をまとめるのが卒 論で最も重要であると私は考えている。これはたとえ文系就職しても重要な能力であ る。
    卒論の場合、後で生データが必要になる場合が多いので巻末に付録として添 付しておく。その場合後で他人が見てどのデータがどの様な条件下で採られた物かを 分かるようにしておく。また生データは1.44Mのフロッピーディスクにテキスト形式 で書かれた物でも構わないがこの場合は特に後で読み出しに便利なようにまとめてお く。予備実験のデータなども有れば後輩のために便利である。

  6. 考察

    原理に基づいて考察を行う。特に新しいことが分かった場合には強調して書く。卒論 ではオリジナルな結果が得られた場合には考察は難しい場合があるが、その時にはど のあたりがオリジナルなのか、何故考察が難しいのか、どういう結果なら考察ができ るのか、自分の得た結果にどの様な価値があるのか、とにかく何でも書けることは頭 をひねって書く。

  7. 結論

    結局どの様な結果が得られて何が分かったのか簡潔に書く。

  8. 参考文献

    卒論で参考文献がないのは勉強していない証拠なので認められない。参考文献は教科 書的な物でも仕方がないができれば原著論文をつかう。
    参考文献の書き方には一定の決まりがある。雑誌名の略しかた、年、号、巻、ページの書き方順番等は当研究室ではJJAP(Japanese journal of applied physics)に準拠する。JJAPのホームページから投稿規定を探しその中の参考文献の書き方を参考にすること。
図、表の書き方、単位系の取り扱い、引用文献の書き方(雑誌名の略しかた、年、号、巻、ページの書き方順番等)一定の決まりがある。当研究室ではJJAP(Japanese journal of applied physics)に準拠する。JJAPのホームページから投稿規定を探しその中の参考文献の書き方を参考にすること。

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